eGFR計算ツール・eGFRスロープ計算ツール・CKDイベントリスクシミュレーションツール
サイトへ公開:2024年09月02日 (月)
eGFR計算ツール・eGFRスロープ計算ツール
ご監修:久留米大学医学部内科学講座 腎臓内科部門 主任教授 深水 圭 先生
CKDイベントリスクシミュレーションツール
ご監修:大阪大学大学院医学系研究科 腎臓内科学 教授・一般社団法人日本腎臓学会 特別顧問 猪阪 善隆 先生
クイックリンク
eGFR(推算糸球体濾過量)を計算
腎機能を評価する糸球体濾過量(GFR)60mL/分/1.73㎡未満の状態が3ヵ月以上続くと、慢性腎臓病(CKD)と診断されます。日常診療では血清クレアチニンもしくは血清シスタチンCから推算されるeGFR(日本人のeGFR推算式:JSN eGFRcrまたはJSN eGFRcys)で、CKDの診断、進行評価を行います。
- JSN eGFRcrは性別、年齢(18歳以上)、血清クレアチニン値の入力で計算が可能です。
- 長期臥床によって筋肉量が減少している場合や栄養状態が悪い場合は血清クレアチニンが低値となりeGFRが過大評価されます。逆に運動や肉類の摂取、薬剤投与などで血清クレアチニンが高値の場合はeGFRが過小評価されます。
そのため長期臥床例や小柄な高齢女性、アスリートや運動習慣のある高齢者などでは、血清シスタチンCに基づくJSN eGFRcysによる評価が適切だといわれています。 - 腎排泄型の薬剤を投与する際は、身長、体重も入力し、体表面積未補正JSN eGFRにて評価してください。
GFR推算式(18歳以上の場合)
JSN eGFRcr
(女)194×血清クレアチニン(mg/dL)-1.094×年齢(歳)-0.287×0.739(mL/分/1.73㎡)
注:酵素法で測定されたクレアチニン 値(小数点以下2桁表記)を用いる.
JSN eGFRcys
(女)104×血清シスタチン C(mg/L)-1.019×0.996年齢(歳)×0.929-8(mL/分/1.73㎡)
eGFRを計算
性別、年齢、血清クレアチニン値もしくは血清シスタチンC値を入力し、[計算する]をクリックすると 、eGFRが計算され、腎機能の程度(GFR区分)が評価されます。
「※」は入力必須項目になります
年齢に正しい数値をご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
シスタチンCには0以上10以下の数値をご入力下さい。
体表面積未補正JSN eGFRcrの値を算出する場合は、身長・体重をご入力下さい。
身長に正しい数値をご入力下さい。
体重に正しい数値をご入力下さい。
eGFR計算結果
腎機能(eGFR)計算結果のまとめ
ご監修:久留米大学医学部内科学講座 腎臓内科部門 主任教授 深水 圭 先生
入力した値
| 性別 |
|
|---|---|
| 年齢 |
|
| 身長 |
cm
|
|---|---|
| 体重 |
kg
|
| 血清クレアチニン |
-
mg/dL
|
|---|---|
| 血清シスタチンC |
-
mg/L
|
腎機能(eGFR)の計算結果: 55mL/分/1.73㎡
-
腎臓の働きはほとんど正常ですが、尿検査でたんぱく尿(糖尿病のある方ではアルブミン尿)がみられる場合は、原因となる病気の治療が必要です。
自覚症状はほとんどなく、この段階であれば回復の見込みがあります。 - 進行を防ぐためには、生活習慣を見直しましょう。食事においては、塩分やたんぱく質のとりすぎに注意しましょう。
- 腎臓の働きが健康な人の45~60%程度に低下しています。自覚症状はほとんどありませんが、eGFRが60を下回ると、透析や腎移植が必要になる末期腎不全、心筋梗塞や脳卒中なその心臓や血管の病気、死亡のリスクが高くなるという報告があります。
- 進行を遅らせるためには、生活習慣の改善(禁煙、節酒、肥満改善、適度な運動など)と食事制限が重要です。食事においては、塩分やたんぱく質のとりすぎに注意しましょう。必要に応じて薬物療法が開始されます。
- 腎臓の働きが健康な人の30~44%程度に低下しており、G3b以降は専門医への受診が必要になります。夜中に何度もトイレに行くことや、貧血によるさまざまな症状がでてくるようになります。eGFRが60を下回ると、透析や腎移植が必要になる末期腎不全、心筋梗塞や脳卒中なその心臓や血管の病気、死亡のリスクが高くなるという報告があります。
- 担当医の先生のもとで治療を続けて、生活習慣の改善、食事制限、薬物療法によって重症化を抑制します。食事においては、塩分やたんぱく質、カリウムのとりすぎに注意しましょう。
-
腎臓の働きが健康な人の15~29%程度に低下して、貧血、むくみ、疲れやすいなど、全身の症状が現れ始めます。
この段階では腎機能を回復させることが難しいため、より厳格な生活習慣の改善、食事制限、薬物療法によって現状を維持し、透析治療の開始をできるだけ遅らせることが治療の目標です。
-
腎臓の働きが極度に低下した末期腎不全の状態です。食欲不振や吐き気、頭痛、尿量の減少、息苦しさなど、さまざまな症状がでてきます。
放置すると死に至る危険性があるので、透析治療や腎移植などを行う必要があります。
現在の腎機能ステージ: G3a
糖尿病性腎症分類2023(注1)
CKD重症度分類
eGFRの年間変化率(eGFR スロープ)を計算
CKDの進行は、CKDの原因、GFRの低下、アルブミン尿(蛋白尿)と関連しており、eGFRの経時変化であるeGFR スロープも腎予後の予測に有用であると考えられます [1]。 eGFR スロープの傾きが急峻なほど、より短期間で末期腎不全へ至ることが示されています [2]。
複数回の血清クレアチニン値を入力し、[計算する]をクリックすると 、eGFRの年間変化率(eGFR スロープ)が計算され、グラフに描画されます。
eGFR スロープを計算
入力された検査日の値を用いて、おおよそのeGFR年間変化率(eGFR スロープ)が計算されます。
「※」は入力必須項目になります
検査日ごとの間隔は1日以上でご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
検査日ごとの間隔は1日以上でご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
検査日ごとの間隔は1日以上でご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
検査日ごとの間隔は1日以上でご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
検査日ごとの間隔は1日以上でご入力下さい。
血清クレアチニンには0以上10以下の数値をご入力下さい。
eGFR スロープ計算結果
eGFR推移予測
日本人のeGFRの平均低下速度は-0.36mL/分/1.73㎡/年であり、40~69歳ではeGFR≦50mL/分/1.73㎡、70~79歳ではeGFR≦40mL/分/1.73㎡の場合、腎機能低下速度が有意に速まることが報告されています [3]。2012年のKidney disease: Improving global outcomes (KDIGO)の診療ガイドラインでは、eGFRが-5mL/分/1.73㎡/年を超えて低下する場合を「急速な腎機能の低下(rapid progression)」と定義しています [4]。
糖尿病性腎症分類2023(注1)
CKD重症度分類
【引用】
- 日本腎臓学会編. エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023. 東京医学社. 2023.
- O‘Hare AM, et al. Am J Kidney Dis. 2012 ; 59 : 513–522.
- Imai E, et al. Hypertens Res. 2008 ; 31 : 433-441.
- KDIGO 2012 Clinical Practice Guideline for the Evaluation and Management of Chronic Kidney Disease. Kidney Int Suppl. 2013;3 : 63–72.
腎機能年間変化率(eGFR スロープ)計算結果のまとめ
ご監修:久留米大学医学部内科学講座 腎臓内科部門 主任教授 深水 圭 先生
入力した値
| 性別 |
|
|---|---|
| 年齢 |
|
| 検査日 | 血清クレアチニン | |
|---|---|---|
| 検査日1 |
|
mg/dL
|
| 検査日2 |
|
mg/dL
|
| 検査日3 |
|
mg/dL
|
| 検査日4 |
|
mg/dL
|
| 検査日5 |
|
mg/dL
|
現在の腎機能は年間 - の推定速度で低下する可能性があります。
毎回の血清クレアチニン値からeGFRを算出して描かれるeGFRスロープは、経時的な腎機能の低下を表し、腎機能の将来を予測します。
日本人のeGFRの平均低下速度は-0.36mL/分/1.73㎡/年であり、40~69歳ではeGFR≦50mL/分/1.73㎡、70~79歳ではeGFR≦40mL/分/1.73㎡の場合、腎機能低下速度が有意に速まることが報告されています。
CKDステージ進行までの年数をシミュレーションする
「CKDステージ進行までの年数のシミュレーション」の[結果を見る]をクリックすると、現在のCKDステージから次のステージに進行するまでにかかる期間と、ステージ進行時の年齢がシミュレーションされ、数字が表示されます。
CKDステージ進行に伴う各種イベントリスクのシミュレーション結果を見る
患者さん情報の入力
「※」は入力必須項目になります
「年齢」には18以上120以下の数値(整数)をご入力ください。
「eGFR」には15.0以上59.9以下の数値(整数または小数点第1位)をご入力ください。
尿蛋白定性を選択してください。
「UACR」には0以上9999.9以下の数値(整数または小数点第1位)をご入力ください。
注)糖尿病を併発している患者さんで、直近の検査結果が記録されている場合にご入力ください。アルブミン定量(尿)は、糖尿病又は糖尿病性早期腎症患者であって微量アルブミン尿を疑うもの(糖尿病性腎症第1期又は第2期のものに限る。)に対して行った場合に、3月に1回に限り算定できます。
「シミュレーションに用いるeGFRスロープ」には0.01以上99.99以下の数値(整数または小数点第2位まで)をご入力ください。
【参考】
|
EMPA-KIDNEY試験[2]:
|
ー2.74
|
|---|---|
|
EMPA-KIDNEY試験[3]:
|
ー3.53
|
|
FROM-J研究[4]:
|
ー2.35
|
CKDステージ進行までの年数の
シミュレーション
CKDステージ進行時の
各種イベントリスクの
変化のシミュレーション
CKDステージ進行までの年数のシミュレーション結果
「eGFRスロープ」には0.01以上99.99以下の数値(整数または小数点第2位まで)をご入力ください。
各ステージに進行するまで
カテゴリを選択する
-
対照群*1
-
CKDステージ --
の患者さん (現在)1 -
CKDステージ ${progressionStage}
に進行した患者さん (進行時)1
* eGFR 90~104mL/分/1.73㎡かつUACR < 10mg/gCr
CKDステージ進行時の各種イベントリスクのシミュレーション結果
尿蛋白定性を選択してください。
UACRには0.1以上5000以下の数値をご入力ください。
各ステージに進行した場合の
イベントリスクを見る
慢性腎臓病(CKD)イベントリスクシミュレーション結果のまとめ
入力した値
| 年齢 |
歳
|
|---|---|
| eGFR |
mL/分/1.73㎡
|
| 尿蛋白定性 |
|
|---|---|
| eGFRスロープ |
mL/分/1.73㎡/年
|
| UACR |
mg/gCr
|
|---|
腎機能ステージ進行までの年数のシミュレーション結果
| 現在の腎機能ステージ: --- |
| G3b に進行するまで: -- 年 | その時の年齢 -- 歳 |
| G4 に進行するまで: -- 年 | その時の年齢 -- 歳 |
| G5 に進行するまで: -- 年 | その時の年齢 -- 歳 |
慢性腎臓病(CKD)ステージ進行時*1の各種イベントリスクのシミュレーション結果
正常な腎機能の方*2と比べたときの各種イベントリスク
| 現在の慢性腎臓病(CKD)ステージ --- | 腎不全 (透析・移植を要する) |
急性腎障害 | 心不全 | 心血管死 | 全死亡 |
|---|---|---|---|---|---|
| ---のとき | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 |
| G3bに進行したとき | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 |
| G4に進行したとき | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 |
| G5に進行したとき | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 | -- 倍 |
- *1:尿蛋白定性カテゴリおよびUACRカテゴリは維持されている場合とする
- *2:eGFR 90~104mL/分/1.73㎡かつUACR<10mg/gCr
【引用】
- Writing Group for the CKD Prognosis Consortium.: JAMA. 2023; 330(13): 1266-77.
- Herrington WG, et al.: N Engl J Med. 2023; 388(2): 117-27.
- Nangaku M, et al.: Clin Exp Nephrol. 2024. 28(6): 588-95.
- Imasawa T, et al.: Nephrol Dial Transplant 2023; 38(1): 158-66.