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『石井晴之, 栗原泰之編. 教科書では学べない胸部画像診断の知恵袋. p72-92. 2020』『石井晴之, 栗原泰之編. 教科書では学べない胸部画像診断の知恵袋. p72-92. 2020』 24■図3 胸部CT②(下葉断面、2mmスライス厚)本症例は、急性HP(夏型HP)の症例です。わが国における急性HPの7割は夏型です。自宅環境および呼吸器症状が夏に認められていること、画像所見より本症を疑い、気管支鏡(BALF、TBLB)所見で確定診断ができます。血清中トリコスポロン・アサヒ抗体も陽性になります。解剖学的に抗原が呼吸細気管支辺りで停滞するため、細気管支でまず免疫反応が起こり肉芽腫を形成するため、小葉中心性の粒状影や小結節影を認めます。アレルギー性炎症が拡大すると汎小葉性のすりガラス影も認めます。急性HPでは、様々な大きさの低吸収域の介在を認める、いわゆるモザイクパターンですが、これは初期病巣の細気管支病変による気道狭窄を反映するもので、呼気CTでこの所見は増強します。非区域性地図状分布陰影回避は少ない小葉中心性の粒状影~小結節影(図2、3:矢印❶)、すりガラス影(図2、3:矢印❷)、モザイクパターン(図2、3:矢印❸)区域性の拡がり地図状分布の拡がり胸膜下領域の変化内部情報●本症例の診断ポイント

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