『石井晴之, 栗原泰之編. 教科書では学べない胸部画像診断の知恵袋. p72-92. 2020』 12■ 図3 胸部HRCT①(A:大動脈弓、1mmスライス厚。B:肺門下部、1mmスライス厚。C:B~Dの中間域、1mmスライス厚。D:肺底部、1mmスライス厚。E:最下部〈いわゆるティップ〉、1mmスライス厚)全体を見渡し、頭側より尾側(A→E)、中枢側より末梢、腹側より背側に病変が強く分布することを確認します。病変の程度が軽い上・中肺(A~C)の末梢に胸膜から垂直に立ち上がる線状影(B、C:丸円;不均一な小葉内病変分布)や、牽引性気管支拡張(A:矢印)を認めます。下肺には、蜂巣肺(D、E)を認めます。いずれも慢性の線維化病変に相当します。
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