2型糖尿病がある方の治療継続を見据えた配合剤の選択(静止画)

サイトへ公開:2026年07月30日 (木)

2型糖尿病は長期にわたる治療が必要であり、良好な服薬アドヒアランスを継続して血糖をコントロールしつづけることが、糖尿病のない人と変わらない寿命とQOLを保つために重要です1)
そこで今回は、2型糖尿病がある方の残薬や服薬アドヒアランスの実態と予後への影響、そして配合剤による治療継続率の違いをふまえ、患者さんが治療を続けやすい薬物療法について考えてみましょう。

1)日本糖尿病学会 編・著. 糖尿病診療ガイドライン2024. 南江堂, 2024.

2型糖尿病と診断され経口糖尿病治療薬で治療中の方2,942例のうち、33.1%が経口糖尿病治療薬の残薬があると回答したという報告があります2)

2)寺内康夫, 他. Jpn Pharmacol Ther. 2017 ; 45(11): 1763-73.

また、残薬がある群では、服薬の困りごととして「一度に飲む量が多い」「服用回数が多い」「薬の種類が多い」「タイミングを守ることが難しい」を挙げた割合が残薬がない群よりも有意に高くなっていました2)
さらに服薬頻度については、残薬がある群では40.2%が「1日3回以上」と回答し、残薬がない群の25.1%を上回りました2)

次に、服薬アドヒアランスと予後との関係についてみていきます。
全死亡を評価した3件の観察研究の統合解析によると、服薬アドヒアランスが良好な群は不良な群と比較して全死亡リスクが28%低いことが報告されました3)(相対リスク0.72、95%信頼区間0.62-0.82、p<0.001)。
このように、予後の観点からも服薬アドヒアランスの向上は重要であるといえます。

3)Khunti K, et al. Diabetes Care. 2017 ; 40(11): 1588-96.

服薬アドヒアランスを向上させるための方策の1つとして、配合剤への切り替えによる服用薬剤数の低減が挙げられますが、配合剤の種類によって治療継続率が異なることが報告されています4)

日本人で2型糖尿病がある方を対象にDPP-4阻害薬ベースの、異なる固定用量併用療法による治療継続率について後ろ向きに解析した研究によると、フォローアップ期間500日時点の治療継続率はDPP-4阻害薬/SGLT2阻害薬群で50.1%、DPP-4阻害薬/メトホルミン群で46.5%、DPP-4阻害薬/チアゾリジン群で42.2%でした。また、治療継続期間の中央値はそれぞれ503日、434日、322日でした。

4)Kaku K, et al. Expert Opin Pharmacother. 2026 ; 27(4): 379-88.

トラディアンス配合錠は、DPP-4阻害薬であるトラゼンタ(リナグリプチン)とSGLT2阻害薬であるジャディアンス(エンパグリフロジン)の配合錠です。

ここからは、トラディアンス配合錠の有効性と安全性のエビデンスをご紹介します。

トラゼンタ5mg単剤による治療では血糖コントロールが不十分であった日本人で2型糖尿病がある方を対象に、トラディアンス配合錠の有効性と安全性を比較検討した国内第Ⅲ相試験(1275.19試験)をご紹介します5)6)

本試験の主要評価項目(検証的な解析項目)では投与24週後におけるHbA1cのベースラインからの変化量について、トラディアンス配合錠AP群とプラセボ併用群で比較されました。副次評価項目では、投与24週後に血糖コントロールが不十分(HbA1c 7.0%以上)な患者さんを対象に、トラディアンス配合錠BPに増量し、合計52週間投与した際の有効性と安全性が比較検討されました。

5)須崎恵子ほか:社内資料 エンパグリフロジン/リナグリプチン配合剤国内第Ⅲ相比較・検証試験(承認時評価資料)
6)Kawamori R, et al. Diabetes Obes Metab. 2018 ; 20(9): 2200-9

主要評価項目である投与24週後のHbA1cのベースラインからの調整平均変化量をご紹介します。

トラディアンス配合錠APに切り替えたところ、投与24週後のHbA1cの変化量は-0.93%であり、トラゼンタ5mg+プラセボ追加投与群との群間差は-1.14%と有意なHbA1c低下作用が検証されました(p<0.0001、混合効果モデル反復測定、検証的な解析結果)。

続いて、トラディアンス配合錠APを24週間投与してもHbA1c 7.0%未満に至らなかった患者さんを配合錠BPに切り替えたところ、投与52週後のHbA1cのベースラインからの調整平均変化量は-1.10%となりました。

次に安全性についてご紹介します。主な副作用としては、トラディアンス配合錠AP・BP全投与群で血中ケトン体増加8例(4.4%)、無症候性細菌尿6例(3.3%)、プラセボ併用群で無症候性細菌尿3例(3.2%)などが報告されています。
その他、投与中止に至った副作用、重篤な副作用、死亡に至った副作用はご覧の通りです。

トラディアンス配合錠はトラゼンタ5mg単剤で血糖コントロールが不十分な場合、1日1回1錠のまま、薬剤数を増やすことなく治療の強化が可能です。
また、すでにトラゼンタとジャディアンスの両剤で良好な血糖コントロールが得られている場合、配合錠にまとめることで患者さんの服薬時の負担を軽減しアドヒアランスの改善が期待できます。
治療強化が必要な患者さんを、長期的な治療継続につなげるために、ぜひトラディアンス配合錠を日々の診療にお役立てください。

トラディアンス配合錠AP・BPの電子添文はこちら

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